■「私以外、みんなまちがっている」という態度の人
牧師には、愛のある態度で羊たちの世話をし、養う、という大きな責任があります。
けれども、羊たちの監督権を持っているということは、人々の上に君臨することでも、人々を酷使するという意味でもありません。
かつてテキサス州で、ある牧師のために私が伝道集会を開いた時のことを覚えています。
彼は、いわゆる頑固者の一人で、「私以外、みんなまちがっている」という態度の人でした。
けれども数年後、私が彼の教会でもう一度伝道集会を開くために戻ると、彼の態度はすっかり変わっていました。
私は彼に、どうしたんですかと尋ねました。
彼はこう言いました。
「私は主に求め始めたのです。
というのも、十七年以上の間、私が牧会してきた教会はどれ一つ成長したことがなかったからです。
人々は私をサポートしてくれて、私はお金はいつもたくさんもらっていました。
私は不足はありませんでしたが、教会はどれ一つ成長しませんでした。人数の面でも、霊的にもです」
彼は言いました。
「私はそのことについて断食して祈り始めました。
私は五日間断食し、水だけ飲んで、みことばと祈りの内に神に求めました。
私は主にこう言いました。
『主よ、どこがいけないのですか?
私は今までずっと牧会してきましたが、私の受け持った教会は一つも成長したことがありません。
私たちは新たな会員を得たことが一度もなく、人々は霊的に成長していないみたいです』
■「あなたは子羊たちを自由にしてやりなさい」
主は私に答えてくださいました。彼はこう言われました。
『一つの問題点は、あなたが子羊をすべて殺していることです。
それであなたには、いつまでたっても十分に成熟した羊が一匹もいないのです。
あなたが子羊たちをみな殺してばかりいたら、あなたの会衆は成長できません』
イエス様はこう言われたのです。
『あなたは子羊たちを自由にしてやりなさい。
彼らに食事を与え、栄養を与え、彼らを私に任せなさい。
彼らはふざけて遊んだり、出たり入ったりして走り回るでしょう。
また、彼らは丘の向こうに走って行ってしまうこともあるかもしれません。
なぜなら、彼らは幼い子羊だからです。
あなたは、彼らが永久に去ってしまったとさえ思うかもしれません。
しかし、あなたが気付かないうちに彼らは戻って来ます。
ただ彼らを自由にさせなさい』
『それだけでなく』とイエス様は言われました。
『あなたは、あなたの群れの病気の羊たちに栄養を与えて世話をしてあげる代わりに、彼らをすべて殺してしまっています。
あなたの会衆の中のだれかが霊的手術を必要としていても、彼らのために祈ったり彼らに栄養を与えたりする代わりに、あなたは彼らを屠殺しています。
もしあなたの教会員のだれかがどこか具合が悪ければ、あなたは屠殺用のナイフを取って彼の体を切り開き、その汚染箇所を切除することによって、その問題点を見出すことができるかもしれません。
けれども、あなたが彼を扱うことを終えた時、彼はどんな混乱状態に陥ることでしょうか?
しかし、霊的なことで言えば、それこそまさに、あなたが病んでいる羊たちに対して行なっていることなのです!』
主は言われました。
『あなたに必要なのは、病んでいる羊たちに栄養を与えることであって、彼らを屠殺することではありません!
もしあなたが彼らにみことばを与えれば、彼らのほとんどをいやされるようにすることができるはずです。
また、もし彼らのだれかが確かに「手術」を必要としているなら、あなたはそれを私に任せなさい。
そして私に彼らを手術させなさい』
主は続けて言われました。
『また、もちろん、あなたは経済面でうまくやってきました。
というのも、あなたは十一献金をしない人々をみな教会から追い出したからです。
それで、当然の結果として、教会の中のだれもが十一献金をしている人ばかりなのです』」
この牧師は主にこう言いました。
「主よ、私はまちがっていました。私は悔い改めます。
神様、どうか私をお赦しください」
それからこの牧師は私に言いました。
「私は主に対して悔い改め、私は変わりました。
私が変わって以来、教会は成長しています」
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